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・メディカルライフ教育出版2003年11月号より
図のように、気管支とは空気を通す管のようなものです。この管は内側を粘膜、
外側を気管支平滑筋という筋肉におおわれています。
この平滑筋は気管支が常にちょうどよい太さであるよう、いつも自動的に
コントロールされています。しかしなんらかの刺激となるものを吸い込むと、
そうした刺激に対抗しようと抗体をもった細胞が気管支に集まってきます。
これにより気管支に炎症が生じ、また細胞が分泌する物質により、
平滑筋が収縮したり粘膜に腫れがおこり、さらにそこに大量の痰がたまるなどして、
呼吸が困難になります。これが喘息発作のおこるメカニズムです。
北野クリニック(内科)
北野英基
・メディカルライフ教育出版2003年11月号より
発作のメカニズムで述べた気管支の変化は、誰にでも起こりうるものです。
ただし、喘息の子供の気管支は、刺激に対して約20倍も敏感に反応してしまうので、
普通の子供が何でもない刺激に対しても、喘息の発作が起こってしまうのです。
北野クリニック(内科)
北野英基
・メディカルライフ教育出版2003年11月号より
小児喘息の発症にはアレルギーが大きく関わっており、発作を予防するには、
アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)をつきとめ、日常生活から
排除する必要があります。
アレルゲンの例:ハウスダスト、ダニ、花粉、卵、牛乳、大豆、小麦、そば、動物の毛
北野クリニック(内科)
北野英基
・メディカルライフ教育出版2007年3月号より
喘息の子供の気管支は慢性的に炎症が起きているので、大変敏感な状態といえます。
そのためアレルゲンの吸入や飲食の他、図のような誘因によっても、発作が引き起こされることがあります。
誘因:ストレス、梅雨前線や台風などの気圧や温度の変化、湿度の変化、
かぜなどの感染症、動物の毛、香水などの強い香り、タバコの煙、運動
北野クリニック(内科)
北野英基