・メディカルライフ教育出版2007年12月号より
食生活の改善
■カロリーコントロール カロリーコントロールの前に、まずはご自分にあてはまる標準体重を知ることから 始めましょう。標準体重の計算の仕方は様々ですが、最も簡易で知られる方法は、 次のような式で計算します。
標準体重=(身長-100)×0.9
例えば、身長170㎝の方であれば、(170-100)×0.9=63㎏となります。 そして、ご自身の体重が標準体重より20%以上重い方は、導き出した標準体重に 男性は30kcal、女性は25kcalをかけてみてください。
身長170㎝の場合だと、男性63×30kcal=1890kcal、女性63×25kcal=1575kcal となります。
こうして導き出した数字が1日のカロリー摂取の目安になります。 これらはあくまで目安です。ご自分の適正カロリ-を知りたい方は、厚生労働省の ホームページを見ると、詳しく解説されています。
■コレステロールの調整 動物性脂肪には、動脈硬化を促進する飽和脂肪酸が多く含まれています。 動物性脂肪の摂り過ぎに注意し、動脈硬化を予防する不飽和脂肪酸を多く含む 食品(植物性油や魚類の脂肪)とのバランスを取りましょう。 また、コレステロールの吸収を妨げ、体外に排出する働きがある食物繊維を 豊富に含む食品(野菜類や海藻類など)を摂るようにしましよう。
■塩分の調整 かつて、日本人の食生活は、高塩分・低カロリーの傾向がありました。 現在は高カロリーが心配されていますが、高塩分にも注意が必要です。 塩分には血圧を上昇させる作用があります。
■運動 厚生労働省が発表した「健康づくりのための運動指針2006」などを参考に、 歩行(1日約20分)・階段昇降・ラジオ体操などを上手に組み合わせて、 自分にあった無理なく続けられる運動をしましょう。
■禁煙 煙草には、ニコチンをはじめ、動脈硬化をもたらす様々な物質が含まれています。 喫煙習慣のある方は、まず、禁煙から動脈硬化の予防に取り組みましょう。
■ストレス対応 ストレスにより起こる身体の反応が、動脈硬化を早めると考えられています。 ストレスと上手に付き合っていく方法を、積極的に見つけてください。 すでに、前述の「動脈硬化をもたらす要因になる病気」と診断された方や、それらの 病気が疑われる方は、動脈硬化を進行させないように、医師の指示に従い、 充分な取り組みを行なってください。
北野クリニック(内科) 北野英基 |
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