・メディカルライフ教育出版2006年5月号より
Q8.肺結核の症状を教えてください。 肺結核を発症すると、せきとたん、微熱が続きます。また、息苦しい、胸が痛い、 食欲がないなどの症状も現われます(表2参照)。 このように、症状が風邪に似ているため、そのまま放置してしまい、重症に なってから、初めて受診される方も少なくありません。せきや微熱が2週問以上 続く場合には、自己判断せず、かかりつけ医にご相談ください。
Q9.肺結核の治療法は? 現在、肺結核の治療は、そのほとんどが薬物療法です。3~4種類の薬剤を 併用して服用します。服用期間は、病状にもよりますが、およそ6か月~1年です。
Q10.入院しなければならないのですか? たんに結核菌が認められる、免疫力が著しく低下しているなど、入院治療が 必要な場合もありますが、近年は通院で治療するケースも増えてきています。
Q11.症状がおさまれば、自主的に薬の服用をやめてもよいですか? 治療薬を自己判断で中止してしまうと、菌が変異し、薬の効かない菌 (多剤耐性結核菌)になってしまう恐れがあります。また、症状が治まっても、 結核菌は生き残っているケースがありますので、服用、中止は必ず医師の指示に 従ってください。
Q12.子供の肺結核は怖いとききました、どうしてですか? 子供、特に乳幼児は免疫力が低いので、肺結核に感染すると発症しやすく、 悪化しやすいからです。このため、予防接種(BCG)を生後6か月までに 実施することになっています。
北野クリニック(内科) 北野英基 |
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