・日本新薬株式会社パンフレットより掲載許可済
アレルギー反応にはⅠからⅣ型まであります。 アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎はⅠ型アレルギー反応です。 抗原の進入から数分で起こる即時相反応と数時間で生じる遅発相反応からなります。
即時相では、マスト細胞から放出されたヒスタミン等のケミカルメディエーターが 直接血管や神経を刺激して、眼のかゆみ、くしゃみ発作、鼻汁などの急性の症状を 起こします。この様子を別紙(右図)でご覧下さい。
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・メディカルライフ教育出版2008年12月号より
2050年には花粉症患者が現在の約2倍に増えるという予測がありますが、 環境問題などの花粉症対策は、なかなか進んでいないのが現状です。 そこで今回は、花粉症になる可能性が最も高いと考えられる花粉症予備軍 (アレルギー体質の方)について、一緒に考えていきたいと思います。
◆増える花粉症 厚生労働省の調査によって、日本人の約3人に1人は、何らかのアレルギー症状が あることが分かりました。なかでも花粉症の患者数は1500万人以上 とも言われ、研究によると、その予備軍は患者数とほぼ同数に上ります。
花粉症には、遺伝子や環境問題、食品・食品添加物の問題など、セルフケアを 超えた要因が大きく影響します。花粉の飛散量が地球温暖化の影響で 増加することも予測され、それに伴って花粉症患者の低年齢化と高年齢化が 同時に進む恐れがあり、花粉症患者の増加はこれからも続くとみられています。
◆アレルギ…体質の方は要注意! 図の花粉症のメカニズムをご覧ください。花粉症は、人が免疫機能を 働かせるために持っている「IgE抗体」の増加から始まります。 そして、このIgE抗体が作られやすい体質がアレルギー体質です。 IgE抗体は、アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・気管支喘息などとも 関わりがあり、こうしたアレルギー疾患のある方は、すでにIgE抗体が 体内に多く存在している可能性があります。
現在、複数のアレルゲン(アレルギーの原因物質)にアレルギー反応を示す方が 増えています。アレルギー体質、あるいは花粉に対する抗体が陽性だと 必ず花粉症になるということはありませんが、花粉症のメカニズムから考えても、 アレルギー体質の方はやはり注意が必要です。
◆なぜ、花粉症は「突然」なのでしょうか? 「突然、花粉症になってしまって・・・」花粉症の方から、そんな話を 聞いたことありませんか? 急に花粉症になると感じるのは、IgE抗体とマスト細胞が結合して身体が アレルゲンに対して反応しやすくなっている状態が、花粉症発症寸前の レベルに高まっているときに、新たな花粉症シーズンを迎えたということが 考えられます。
■花粉症 早めの対応を!
◆シーズン前に花粉症対策 その年の気温にも左右されますが、一般にスギ花粉が飛散し始めるのは2月。 花粉症の治療は、花粉症シーズンに症状が重篤化しないように、症状がでる前 (花粉の飛散し始める約2週間前)から行なう「初期治療」が効果的で、 花粉症患者の7割が、その治療効果を認めています。
花粉症が心配な方や、何らかのアレルゲンによるアレルギー症状がある方は、 初期治療が始まるまでに、花粉症を含めたアレルギー検査を受けておくと安心です。
◆アレルギー検査 医療機関では、アレルギー症状と症状のあった時期について調べる問診と、 血液中のIgE抗体を調べる血液検査、アレルゲンによる反応を調べる 皮膚テスト・誘発テストなどによって、検査のときに想定した アレルゲンによる抗体の陽性・陰性、アレルギー発症の可能性・治療の必要性を 診断します。
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・メディカルライフ教育出版2008年12月号より
①花粉が体内に侵入すると、体内では「IgE抗体」が作られる。 ②IgE抗体は、目や鼻の粘膜にあるマスト細胞(化学物質を豊富に含む細胞)と 結合する。 ③①・②は花粉が侵入するたびに繰り返され、IgE抗体と結合した状態の マスト細胞が増加し、ある一定量(個人差がある)を超える。 ④そこへさらに花粉が侵入すると、マスト細胞と結合したIgE抗体が反応を 開始する。この反応によりマスト細胞は活性化され、化学伝達物質 (ヒスタミン・ロイコトリエン)を放出する。 ⑤放出された化学伝達物質は、目や鼻の知覚神経や血管を刺激する。 その結果、目鼻のかゆみ・くしゃみ・鼻づまりなど、花粉症の症状が起きる。
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・メディカルライフ教育出版2008年9月号より
戦後、日本人の生活及び生活環境は大きく変わりました。 食事は西洋風になり、住宅も昔ながらの通気性のよい住まいから、 マンションのような密閉性の高いものへと変化してきました。 さらに、工場の煤煙や車の排気ガスなどの大気汚染の問題もあります。 こうした生活環境の変化は、アレルギー疾患の原因となり得るものばかり(図参照)。 実際にこの数十年の間に、アトピーや花粉症、気管支ぜん息などの アレルギーで悩む人は、大変な勢いで増えました。
さて、アレルギーの厄介なところは、体質が関係することもあり、 完治が難しいこと。それでも原因となる抗原を遠ざけることで 症状を軽減することはできます。家のなかを常に清潔にし、 規則正しい生活、バランスのよい食生活を心がけましょう。
かかりつけ医に相談しながら適切な治療を受け、あなた自身で症状を コントロールしていく努力をすれば、より快適に毎日を過ごせるはずです。
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・メディカルライフ教育出版2008年9月号より
代表的なアレルギー疾患(図参照)の中でも、特に悩んでいる方が 多い疾患について、治療法も含めて詳しくみていきましょう。
■アトピー性皮膚炎 乳幼児・子どもの間で、ここ20から30年の問に大変増えています。 以前はある年齢になるとよくなることが多かったですが、最近は 成人になってからの発症や悪化も多くみられます。
治療には、副作用について色々言われているものの、やはり ステロイド外用薬が有効。ただ、長期間の使用は避けるようにします。
■気管支ぜん息 気管支ぜん息も、低年齢層だけでなく成人の患者が増えています。 抗原を吸い込む、運動、ストレスなどがぜん息発作の引き金となります。 発作には気管支拡張薬が用いられるとともに、病気の初期から 吸入ステロイド薬による抗炎症治療が大切です。
■アレルギー性鼻炎 花粉(花粉症)、ハウスダスト、カビなどが主な抗原となります。 治療には抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬・抗血管収縮性点鼻薬・ ステロイド薬が用いられます。
■食物、薬物、金属アレルギー 例えば薬物アレルギーなら薬の使用をやめることで、じんましんなど 軽症の場合は治ります。治らないときは抗ヒスタミン薬や ステロイド薬などを使用することになります。
■アナフィラキシー ペニシリンなどの薬物投与やアレルゲンが原因。 全身にアレルギー反応が起こり重症に陥ります。じんましんが生じ、 血圧低下により脈拍が弱まり、呼吸困難や意識障害などが起こります。 事態は急を要するため、早急に救急車を呼ぶ必要があります。
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・メディカルライフ教育出版2008年9月号より
アレルギーって何、その種類とメカニズム
「免疫」という言葉を耳にされたことのある方は多いと思います。 免疫とは、外部から体内に侵入してくる細菌やウイルスなどの異物(抗原)を 撃退するしくみのことで、私たちの身体にもともと備わっています。 抗原が体内に入ると、身体はそれに対抗する物質(抗体)をつくって 抗原を排除しようとします。 例えば、はしかなどは1度かかると2度目以降は症状がでません。
ところが、私たちの身体に無害であるはずの抗原(食物や花粉など)の 2度目以降の侵入に対しても免疫機能が過剰に働いてしまい、 身体にとって都合の悪い結果を引き起こしてしまうことがあります。 それがアレルギー反応で、抗原のなかでもとくにアレルギーを 引き起こしやすいものをアレルゲンとよんでいます。 ひと口にアレルギーといってもその種類・症状は様々です。 抗原、つまりアレルゲンの種類によって、引き起こされる アレルギー症状も違ってくるからです。 ぜん息・発熱などを発症するのがアレルギー疾患です。
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・メディカルライフ教育出版2008年9月号より
アレルギーの種類はIgE抗体によって起こるI型から、 IV型までの4種類に分けられ、それぞれ免疫機構や抗体の種類などの 違いによって発症する病気も違ってきます。
また、アレルギー疾患の発症には遺伝的な体質も関わっていると 言われます。アレルギー体質・アトピー素因とよばれるもので、 こういった人たちはIgE抗体がつくられやすい体質です。
I型 アレルギー性鼻炎、気管支ぜん息、じんましん・アトピー性皮膚炎、 アレルギー性結膜炎、食物アレルギー、アナフィラキシー(即時型)
II型 自己免疫性溶血性貧血、血小板減少症穎粒球減少症、 新生児溶血性黄疸(即時型)
III型 血清病、過敏性肺炎、ループス腎炎(慢性糸球体腎炎)、 全身性エリテマトーデス(即時型)
IV型 接触皮膚炎、結核の空洞形成、橋本病、べーチェット病、 臓器移植後の拒絶反応や移植片対宿主病(GVHD)、 ツベルクリン反応(遅延型)
※即時型はアレルゲンに接してから30分以内に発症 ただしIII型はアレルゲンに接してから3~8時間で発症 遅延型はアレルゲンに接してから1から2日あるいはそれ以降で発症
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・メディカルライフ教育出版2005年5月号より
春の花粉症の時期になりました。花粉症のメカニズムについて
なぜ花粉症は起こるのでしよう。花粉症は、花粉を抗原(アレルギー反応の原因となる 物質)として起こる、アレルギー反応の一種です。花粉が鼻や眼に入ると、 侵入物をチェックするリンパ球が、花粉を体内に入れてもよいか調べます。 排除すべきと判断すると、リンパ球は花粉に対応する抗体をつくります。 抗体は全身に行き渡りますが、特に鼻や眼の粘膜に集中し、粘膜の表面にある 肥満細胞と結びつきます。そして抗原となった花粉が再び侵入してくると、 それらは抗体に結合します。 すると、肥満細胞はヒスタミンなどの化学伝達物質を放出、眼や鼻などを刺激して、 涙や鼻水が出るようにします。これが、花粉症の症状です。 つまり、鼻水や涙で花粉を洗い流し、くしゃみで体外に吹き飛ばし、鼻づまりで 新たな花粉が侵入してこないようにしているのです。 そろそろ花粉症のくしゃみ、鼻水、鼻づまりを訴える患者さんが来院されだしました。
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・メディカルライフ教育出版2005年2月号より
セルフケアで重要なのは、花粉を白分に寄せつけず、 症状を悪化させる状況を改善することです。
なかでも、外出時には注意が必要です。マスクとゴーグル、または めがねをつけ、花粉がつきにくい服装を心がけましょう。 外に干した衣服や布団も、花粉をよく落としてから部屋に入れましょう。 このとき、窓をしっかり閉めて花粉を落としてください。 せっかく衣服からとれた花粉が、部屋に入ってしまっては、意味がありません。
また、家庭でできる治療として、蒸しタオルを使った温熱療法が あります。蒸しタオルで鼻を温めるこの方法は、鼻の粘膜に あって、ゴミなどを外へだす役割を果たしている線毛を活発化させ、 鼻の通りをよくします。同様に、蒸気吸入器を使う温熱療法もよいでしょう。
眼のかゆみがひどいときには、やや冷えたタオルを数分、 閉じたまぶたにのせてあげると、かゆみがやわらぎます。 平成18年度は花粉の飛散が少ないそうですが、気をつけてください。
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・メディカルライフ教育出版2005年2月号より
秋の花粉症の季節になりました。■抗ヒスタミン薬 :副作用を抑えた新タイプと、即効性のある旧タイプがある
■ステロイド点鼻薬:局所にのみ作用して体内への吸収が殆どないので副作用も少ない。鼻つまりや眼の症状にも有効
■点鼻用局所血管収縮剤:上気道のアレルギーを含む諸疾患の充血、うっ血に使用する薬。
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・メディカルライフ教育出版2003年6月号より
通年性のアレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎はダニ、ハウスダストや花粉等が吸入されたことによって起こる 鼻粘膜のアレルギー疾患です。 通年性の主な原因はダニ、ハウスダスト、カビ、細菌など常に身の回りに存在する もので症状は年間を通じてあらわれます。 一方、スギなどの花粉をアレルゲンとする季節性は花粉症と呼ばれています。 アレルゲンの除去は患者さんが自ら行うことが出来る治療法です。 平成20年は杉の花粉がいつもより多いということです、油断はできません。
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・根治療法のペプチド療法やDNAワクチン療法までの戦い
インフルエンザが猛威を振るっている合間に、そろそろくしゃみ、鼻水、鼻づまりを訴えて来院される患者さんがおられます。
九州では二月の初旬頃、関西では二月の中旬頃からスタートという報道もあります。
花粉症というのは両刃の剣である免疫システムの過剰反応とも言われています。
肉類や卵類を減らしなさいという報道もありますが、それらを食べる時には、特によく噛んで胃や腸で消化しやすい形にして
送り込むことが、ヨーグルト、アロエ、キウイを取ることと同じくらい大切です。
外出後着ていたものをよく掃って、花粉を家の中に持ち込まない工夫も大切です。
鼻にワセリンを塗るのも良いようです。
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